
ベッドからなかなか出たくない、寒い冬がやってきました。
体をあたためる食べ物に「生姜」がありますが、
見るからに熱くなりそうな「唐辛子」も優れモノです。
トウガラシは、中南米原産で15世紀の終わりに、コロンブスによって
スペインに持ち込まれ、ヨーロッパに広がりました。
トウガラシは、香辛料として世界で広く使われています。
葉とうがらしは、佃煮などにして食べます。
朝鮮半島では、「コチュ」といって、漬け物のキムチなどには
欠かせない食材です。
辛み成分は、カプサインというアルカロイドの一種で、種皮や果皮に
多く含まれ、この成分にはカビ止めの作用があるといわれています。
品種の代表的なものは、鷹の爪です。そのほかに栃木三鷹、
八房などがあり、葉とうがらし用として伏見辛があります。
とうがらしのピリピリする強い刺激には、体を温める働きがある
ことは昔から知られていました。
足が冷たいとき、靴の中に入れて保温するという方法は、
昔から民間療法として行われていました。
布にくるんだとうがらしを爪先に入れておくと、その部分の血行が
よくなりしもやけなどを予防します。カイロの代用にもなりますね。
全身の血行を促し、冷え症や肩こり、しもやけなどを治すには、
とうがらし湯に入るのが効果的です。
とうがらし5~10個を刻んで布袋に入れ、風呂の中に漬けます。
このお湯にゆっくりとつかれば、体の芯から温まります。
(皮膚の弱い人は量を少なめにしましょう。)
手足のしもやけやあかぎれ、ひびなどにも、優れた効果を発揮します。
洗面器に熱湯を注ぎ、そこにとうがらし数個を刻んで入れます。
お湯が適温になるまでさまし、手を浸します。
毎晩、就寝前に5分ほどこれを行うと、数日で症状が改善されます。
足が冷えて夜寝つけない人は、このお湯で足を温めてから寝るのが
お勧めです。
唐辛子に含まれる辛み成分であるカプサイシンには、脂肪をよく
燃やしたり、エネルギー代謝をよくする効果があります。
さらに、免疫力を高める効果もあることがわかっています。
摂り過ぎは厳禁です。
辛みや刺激に弱い人が多量に唐辛子を食べると胃の粘膜を
荒らしますので適量でカプサイシンを取り入れましょう。